「○○工事一式○○円」、例えば「屋根工事一式一〇〇万円」とあるだけで、品名・品番、数量、単価などの内訳明細についての記載のない、いわゆるどんぶり勘定の見積書はだめです。それでは、具体的な内容について、他の見積書と比較検討することができません。また、設備や部材を特定しておかないと、いざ工事になってから低いグレードの部材や粗悪品を使われたりしても、「頼んでいた部材と違うじゃないの」と文句を言うこともできません。工事の着工後に変更が発生した場合にも、変更内容を特定することができません。また、どこまでが見積もりの範囲に入っているのかはっきりしないので、支払時に別途工事かどうかでもめることにもなりかねません。このような工事一式とだけしか金額の記載のない見積書だけを出してくるような業者は避けたほうがよいでしょう。ただし、手間仕事が中心となるごく小規模な工事については、「材工一式○○円」などとまとめるのが普通です。出てきた見積書を見て、単純に見積金額の総額の多寡だけを比べて、即断するのはやめましょう。たとえ各業者に同一条件で見積もりを依頼したとしても、見積もりの前提となっている工事の具体的な範囲や内容、使う部材は各社ごとに違うのが普通ですから、当然金額も違ってきます。見積もりの中身をよく見て、わからないところは業者に確認して、同じベースに合わせて比較検討しましょう。誠実な業者は、はじめから自信をもって自社の適正な価格での見積もりを提出します。簡単に大幅な値下げに応じる業者は、あわよくば高値で受注しようとしていたわけであり、避けたほうがいいでしょう。
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