患者と接している

2012-02-06

患者と接していると、治療者の方も、いやでも怒りや呆れ、失望など、否定的な感情に襲われます。一時的に助けたつもりが、結局は再度の自殺企図などで、徒労(のような状態)に終わってしまうこともしばしばです。精神科医として関与しているつもりが、結果的にはそこらの面倒見のいい素人と変わりがないように思えることもあります。結局、専門家として最も重要なことは、どんな感情に駆られても、またどのような行動によって治療的な努力が裏切られてしまうように見えても、自分からは患者を見捨てない−精神療法的なレトリックとして言う場合は別として、「こんなことじゃあもう治療はできないよ」と言ったり、患者の言葉に乗っかってこれ幸いと転院させたりするなどして、それを態度で示さない−ということではないかと思います。なお、患者の方から治療者を見捨てるというのは、これはいくらでもあります(これにも一時的な場合と、半永久的な場合とがありますが)。