自立性の概念が少しずつ崩れていくのを受けて、1975(S50)年環境省はニュータウンの見直し方針の中で、自立性について次のような緩和措置を打ち出している。すなわち、『自動車によって増大するモビリテイにより、ニュータウン開発公社は<従来のニュータウン内だけでなくニュータウンより一定程度の距離圏に職を持つ者にニュータウン内の住宅を斡旋するよう〈方針を変更〉すべきである。ニュータウンはいうまでもなく、労働力の移動を阻げるものであってはならず、国策の一環として機能すべきものである。したがって、ニュータウンの自立性の概念は、単なるベッドタウンとく自立性の原則保持という「鉄のカーテン」との間の幸福な中庸を目標とすべきである。』このように、ニュータウンの自立性の概念は、当初の厳密な運用から歳月の経過と社会経済環境の変化により、ニュータウン開発公社が直接的に影響を与える「目標」というよりは、むしろ間接的に誘導すべき「願望」に転換され、「同程度の問題」というまでに緩和された。