北海道のトンネル内で転倒したことがあります。あの悲惨な岩盤崩落トンネル事故が起きた国道二二九号線のとあるトンネル内です。六月だったのですが、なんと、凍っていたんです。冬からの持ち越しだと思いますが、いきなり足許をすくわれてパニックです。何で転倒したのかわからないままトンネル内を斜めに滑っていき、壁面に肩からぶつかってしまった。車の車輪が通る部分は、もちろん凍ってはいませんが、道の真ん中あたりが危ない。
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六月になってもわずかに凍りついている部分か残っていて、そこに見事に乗ってしまったわけです。北の自然を侮らないことです。交通量が少なく、しかも陽のあたらないトンネル内には、こういう落とし穴があるということです。俺も転倒する前にこういうことを言えれば格好いいのですが。それにしても昔のオートバイは、強かったですね。特にGSXは壊れないオートバイでした。転倒してもダメージが少ない。そのいちばんの理由は、折れ曲がり式でないステップです。転倒すると鋳鉄製のステップバーがひん曲がるのですが、それでほとんど衝撃を吸収してしまう。曲がったステップは手頃な岩でガンガン叩いて修正してしまう。それで一件落着です。つまりステップがバンパーの代わりになるわけです。ところがいまのオートバイはあまりにもヤワです。ツーリング用のオートバイを開発する場合に、設計者にちょっと考えていただきたいポイントです。