映画制作という実質的なクリエイティブワークのほとんどが外注されるのだが、これはテレビ業界でも同じである。ちなみに、外注先はというと放送作家、脚本家と呼ばれる職業の人達である。小山薫堂氏は放送作家でもあり脚本家でもあり最近人気を集めている。クレジットでは、たとえ企画・制作のすべてをプロダクションが行なっていても、製作は映画会社やテレビ局など実質的な配給・販売を受け持つ会社の名前となり、当のプロダクションは制作協力というかたちで表記される。つまり、このクレジットからは、版権がまったくない扱いであることがうかがえる。これはつまり、映画会社やテレビ局が制作資金を持つ代わりに、プロダクションは著作権の一切を譲渡するということだ。著作権法に規定されるとおり、製作者と制作者は、1文字違うだけでビジネスとして活用できる権利がまったく違ってしまうのである。問題はその見返りで、のちのちの権利一切を譲渡しても見合うだけの対価を受け取っているかというと、そうではないことがほとんど。仕事を確保するために、請け負ったプロダクションは不利な契約を呑み、ギリギリの資金で制作を行なわざるをえないのだ。
(参考情報)
東京企画構想学舎:小山薫堂のメッセージ